外壁塗装を検討する際、「どの塗料を選ぶべきか」で悩む方は多いでしょう。その中でもよく使われているのが「シリコン塗料」です。価格と性能のバランスがよいとされ、業者からもよく提案される塗料のひとつですが、メリットだけでなくデメリットも知っておくことが大切です。ここでは、シリコン塗料を使う際のメリットとデメリットをわかりやすく解説します。
シリコン塗料の主なメリットは「耐久性」と「コストパフォーマンスの良さ」です。ウレタン塗料よりも紫外線や雨風に強く、耐用年数はおおよそ10〜15年程度が目安とされています。価格もフッ素塗料に比べて手頃で、外壁全体を塗り替えるとなると施工面積が広いため、コストを抑えつつもある程度の耐久性を得られる点が魅力です。たとえば、「あと10年は住む予定だが、その後売却を考えている」といった方には、シリコン塗料がちょうどよい選択となります。
さらに、汚れにくくツヤ感のある仕上がりになる製品も多いため、見た目の美しさを重視する方にも向いています。最近ではラジカル制御型シリコン塗料など、性能をさらに高めたタイプも登場しており、選択肢の幅が広がっているのも特徴です。
一方で、デメリットもあります。まず、「弾性が低め」という点です。モルタル外壁やひび割れが起きやすい素材との相性が悪く、塗膜のひび割れリスクが高まることがあります。そのため、築年数が経っている家や地震の多い地域では、弾性に優れた塗料の方が向いている場合もあるでしょう。
また、シリコン塗料といっても価格帯や品質には幅があり、同じ「シリコン系」と名がついていても中身の成分割合や耐候性に差があることもあります。信頼できる業者を選び、塗料の種類や性能をしっかり確認することが重要です。
まとめると、シリコン塗料は「価格を抑えつつ一定の耐久性が欲しい」「美観も重視したい」と考える人に向いています。一方で、素材との相性や製品の性能差には注意が必要です。外壁塗装は10年単位で考える大きなリフォームだからこそ、メリットとデメリットを比較したうえで、住まいに合った塗料を選びましょう。
本コラムでは、シリコン塗料のメリットとデメリットを解説しました。価格と性能のバランスに優れた外壁塗装材で、耐久性・見た目・コスト面でメリットがあります。一方で、弾性の低さや製品ごとの性能差といったデメリットも存在します。採用を検討する際は、住まいの素材や立地、予算、ライフプランを踏まえた上で、信頼できる業者に相談しながら最適な選択を行うことが重要です。